ヘッドライトがいつの間にか黄ばんでいる?!黄ばみの原因を知っておくことで、対策ができます!
ヘッドライトの黄ばみ
ヘッドライトは車において夜間の視界を確保するために重要な役割を果たしています。新車のときには劣化防止の処理が施されており、ピカピカなヘッドライトでも3年~5年ほど経過すると曇りや黄ばみ、濁りなどの劣化がみられるようになります。
ヘッドライトの黄ばみを放置すると、本来のヘッドライトの明るさよりも暗くなってしまいます。あまりにも暗く光量不足のヘッドライトは車検が通らない可能性があるため注意が必要です。
さらに、黄ばみや濁りなどにみられる劣化を放置してしまうと、ヘッドライトカバーのひびや割れにつながる場合もあるのです。
ヘッドライトの黄ばみの原因
ヘッドライトの黄ばみにはさまざまな原因が考えられます。
紫外線の影響
ヘッドライトカバーは通常、ポリカーボネート製であり、強度が高く耐久性がありますが、紫外線に長時間さらされると劣化しやすくなります。またヘッドライトそのものの熱でも劣化は起こると考えられています。これにより、カバーの表面が黄ばんでしまいます。
酸化
ヘッドライトの素材が酸素と反応して酸化することで、透明だったカバーが徐々に黄ばんでいきます。
化学物質の付着
車の洗車やワックスなどで使用される洗剤の中に含まれる化学薬品がヘッドライトに付着し蓄積することで、時間とともにその成分がカバーに悪影響を及ぼすことがあります。
汚れやキズの蓄積
日常の使用で付着した汚れやキズがヘッドライト表面に積もり、それが黄ばみの原因となることがあります。走行時の飛び石などでヘッドライトに細かいキズがつくと汚れもつきやすくなります。キズには汚れが入り込みやすくなるため、ヘッドライトのにごりや黄ばみの範囲が増えていくのです。
上記のような要因が組み合わさることで、ヘッドライトが黄ばんでしまうのです。あまりに曇りや黄ばみが進行しており、車検に通らない可能性もある場合にはヘッドライトの交換という選択をとらなければならない場合があります。
ヘッドライトの交換にかかる費用
ヘッドライトのメンテナンスはとても重要なものです。ヘッドライトの黄ばみや曇りなどが原因で交換が必要となった場合、費用がかかります。近年はヘッドライトにさまざまな種類が増え、ヘッドライトカバーだけでなくヘッドライトバルブ(前照灯用の電球部分)自体も高価となっています。
ハロゲン
暖色系の色合いのライトで、昔からヘッドライトとして使用されてきたものです。
HID
高光度で明るく、寿命が長いといった特徴があります。HIDシステムではイグナイターやバラストといった必要な部品が増えるため、取り付けや修理にかかる費用が高くなりやすい傾向があります。
LED
日常でも多く使用されている発光ダイオードをヘッドライトバルブに使用したもので、寿命が非常に長いことが特徴です。ハロゲンと比較すると十分な明るさがあり、特別な構成部品が不要であることなど、たくさんのメリットがあります。
上記のバルブを交換する場合には、使用しているバルブによって費用に違いがあるものの、数千円~1万円といった交換費用がかかります。
また同時にヘッドライトカバーを交換する場合にはさらに、工賃などを含めて3万円~5万円ほどの費用がかかるでしょう。決して安いものではありません。
そのため、ヘッドライトは日常的にメンテンナンスをおこなって、あらかじめ黄ばみや曇りなどを予防することが重要といえるのです。
ヘッドライトの黄ばみを防ぐための対策
ヘッドライトの黄ばみやくすみは洗って落ちるものではありません。それはヘッドライト表面が化学変化を起こしているので、専用のやすりやポリッシャーで研磨をしなくてはキレイになりません。黄ばみや曇りが発生した際に対処することは可能ですが、完全に元通りにならないのです。まずは予防として対策をおこなうことが有効といえます。
紫外線対策
カバーをかける
車を屋外に駐車する場合は、車用のカバーを使用してヘッドライトを直接の紫外線から守ります。毎回のカバーは手間となりますが、ヘッドライトだけでなく車全体の劣化を防止することができるため手軽で簡単にできる対策としておすすめです。
コーティング
市販のコーティング剤を使って自分で塗布する方法と、業者に依頼する方法があり、費用が大きく変わります。ヘッドライトに紫外線対策用のコーティングをします。これは紫外線による劣化を防ぎ、黄ばみを予防するのに効果的です。半年~1年ほどの持続期間となります。定期的にコーティングをし直し、紫外線や傷の防止効果を持続させることが黄ばみ防止策の1つになります。
プロテクションフィルムで保護
プロテクションフィルムは車が傷むのを未然に防ぐために開発された特殊な透明のフィルムとなります。コーティングよりも厚く密着性が高く、長期間にわたり黄ばみを防止してくれます。3年程度、効果が持続すると考えられています。フィルムを貼ることで飛び石によるキズ防止、汚れ防止にもつながり、フィルムをはがすと元の新車の状態にもどります。すでにヘッドライトが経年劣化している場合、研磨とコーティングでヘッドライトをキレイにすることで、プロテクションフィルムを貼ることもできます。DIYでおこなうには難易度が高いためプロに依頼することをおすすめします。
定期的な洗浄
定期的にヘッドライトを洗浄し、汚れや化学物質の蓄積を防ぎます。専用のクリーナーを使用すると効果的です。
これらの方法でヘッドライトの黄ばみを防ぎ、クリアな状態を維持することができます。
まとめ
ヘッドライトの黄ばみには、対処よりも予防が重要です。簡単にできるものから、費用をかけておこなう本格的な対策まで自分に合った方法を選択しましょう。
コーティングやプロテクションフィルムを施す場合にはプロに依頼するといいでしょう。どうしても黄ばみが取れない場合や、ヘッドライト自体が劣化している場合は、新しいヘッドライトに交換することを検討する必要があります。