車の購入時に定番となりつつある残価設定ローン。支払えなくなった場合はどのように対処するのがいいのでしょうか?
残価設定ローン
残価設定型のローンは略して残クレと言われており、最近多い車の購入方法です。あらかじめ将来の下取り価格を設定し、その価格を引いた残りの価格に対してローンで支払う方法です。これで本来の車両価格よりも50~80%ぐらいの価格で、車を購入する事ができるといったメリットがあります。
残クレとカーローンの違い
残価設定型のローンとは別に一般的なカーローンとの違いとはなんでしょうか。残クレもカーローンもローンに違いはありません。
マイカーローン
マイカーローンは購入するための資金を一時的に借入する方法となり、ローンを組むことで現在お金がなくても車を購入できることです。商品価値全額をローンで支払う通常のローンでは、毎月定額を5~7年支払い続けることになります。
残価設定ローン
月々の支払額を低く抑えられる点がメリットとなりますが、最後の支払額が多めに設定されていることが大きなデメリットです。車の所有権は常にサービス提供会社にあり、購入者にはありません。そのため車両に対してさまざまな条件がつけられていることが多く、事故や日々の傷や走行距離など、あらかじめ設定された条件よりも価値を落とした場合の清算によるトラブルが多くみられます。
残価設定型ローンの最終回とは
残クレは月々の支払いが少ないことがメリットではありますが、その車に乗り続けたい車両の返却義務をなくしたい場合にはとなった場合に、最終回の支払いで車両本体価格の25~60%程度の残価を支払わなければなりません。最終回の支払方法は、今後車両をどのようにするかによって異なります。
新車に乗り換える場合
- ・最終回に車両返却することで精算して乗り換え
- ・最終回前に下取りに出して乗り換え
- ・最終回前にクレジット残金を全額返済して乗り換え
そのまま乗り続ける場合
- ・最終回に最終回支払金の全額を口座引落
- ・最終回支払金を再度分割して口座引落
- ・最終回前にクレジット残金を全額返済
車両を返却して終了の場合
- ・最終回に車両返却することで精算して終了
上記が残クレの最終支払いの方法となります。
残価設定ローンを支払えなくなった場合の対処法
車の残価設定ローンを支払えなくなった場合、いくつかの選択肢があります。
車を返却する
残価設定ローンでは、最終的な支払いとして車の残価を一括で支払うか、車を返却する選択肢があることが多いです。もし残価を支払えない場合、車を返却することができます。その際、車に傷や損傷があったり、過度に走行距離が多かったりすると、追加料金を請求される場合があります。契約により、返却条件が異なるため、契約内容を確認することが重要です。
契約の延長または再契約
一部の金融機関やディーラーでは、契約の延長や再契約を通じて、支払いを分割で行えるようにするオプションがあります。これにより、一度に大きな支払いをする負担を軽減できる場合があります。
ローンの再交渉や条件変更
金融機関やディーラーと相談して、支払いプランの見直しや延長を依頼することも可能です。経済的な困難が一時的である場合は、支払い猶予を申請できることもあります。
債務整理や自己破産
支払い不能が深刻な場合、債務整理や自己破産などの法的手続きを検討することになります。ただし、これは最後の手段であり、信用情報に悪影響を与えるため、慎重に検討する必要があります。
まとめ
残価設定ローンを支払えなくなる前に早めに対応し、ディーラーや金融機関に相談することが、支払い困難な状況を解決するための第一歩です。