車の任意保険、たくさんのオプションがあってどれが必要かわからない?選び方とおすすめプランを紹介します。
車の任意保険とは
自動車の保険は大きく2種類に分けられます。
自賠責保険
こちらは、強制保険として自動車を使用する際に契約が義務付けられているもので、損害保険会社で契約する自動車損害賠償責任保険または共済組合で加入する自動車損害賠償責任共済となっています。自賠責保険は、自動車損害賠償保障法によって、すべての自動車に加入が義務付けられています。
自賠責保険に加入しないまま運転すると、たとえ事故を起こしていなくても、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が、自賠責保険の加入証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が、それぞれ科せられます。
任意保険
任意保険は自動車保険とも呼ばれ、簡単にいうと自賠責保険では補償されない部分を補償するものとなっています。任意というだけあって強制保険ではありませんが、2024年4月末現在、自動車保険の加入率は約7割となっています。物と自分の身体を補償してくれるのは任意保険だけとなります。
つまり車の任意保険は、法律で加入が義務付けられていないものの、事故やトラブルに備えて任意で加入する保険のことという解釈になります。
任意保険の内容とは?
それでは、任意保険ではどんなことが補償されるのかをみていきます。
対人賠償保険
事故で他人を死亡させたり、怪我をさせたりした場合に、被害者に対する賠償金をカバーします。
対物賠償保険
事故で他人の車や物を壊した場合に、その修理費用や賠償金をカバーします。
車両保険
自分の車が事故や盗難などで損害を受けた場合に、その修理費用や補償金をカバーします。
人身傷害補償保険
事故で自分や同乗者が怪我をした場合に、治療費や慰謝料をカバーします。
搭乗者傷害保険
事故で車に乗っていた人が死亡したり、怪我をした場合に、一定の保険金を支払います。
自損事故保険
自分の過失による単独事故で、自分や同乗者が怪我をした場合に補償されます。
上記のように任意保険に加入することで、自分や他人の損害をより広範囲にカバーし、経済的なリスクを軽減することができます。
任意保険のオプションとは
自動車保険の特約は、基本補償にプラスするかたちで補償を手厚くするために保険会社が用意したオプションになります。基本補償に組み込まれて自動セットされている場合もあります。
オプションとなる特約には保険会社によってさまざまな種類があり、それぞれ名称も異なります。オプションには、補償内容を充実させるための特約と、補償を限定させ保険料を安く抑えることができる特約があります。
自動車保険の基本構成は3種類で7つの基本補償で構成されています。保険会社によって、この7つの基本補償からあらかじめいくつかの組み合わせが決められており自動セットされていることが一般的です。オプションは主に下記のようなものが主流です。
弁護士費用特約
交通事故の際に弁護士を依頼するための費用を補償します。相手方との交渉が必要な場合に役立ちます。
ロードサービス特約
車が故障したり事故に遭ったりした際に、レッカー移動や修理などのサービスを提供します。
無保険車傷害特約
相手方が保険に加入していない場合や、十分な補償を受けられない場合に、自分や同乗者の治療費や慰謝料を補償します。
車両新価保険特約
車が全損した場合に、新車価格に基づいた補償を受けることができます。新車購入時に特に有効です。
代車費用特約
事故や故障で車が使えなくなった場合に、代車を借りるための費用を補償します。
車の任意保険おすすめプランとは
上記のようにオプションはさまざまあり、全てに備えることができれば安心ですが保険料が高くなります。そこで必要なオプションと不要なオプションをしっかりと見極めて選択する必要があります。そのオプションは本当に必要なのか?を考慮することをおすすめします。
おすすめプランの選び方
使用頻度と用途
通勤や通学、日常の買い物などで頻繁に使用する場合は、広範囲な補償プランがおすすめといえます。レジャーや週末のドライブが主な用途の場合は、基本的な補償で十分という場合もあり、余計なオプションがついていないものがいいでしょう。
車の価値
新車や高価な車の場合は、車両保険や車両新価保険特約を付けてもいいかもしれません。近年は特定の車種が盗難に合うといった被害もみられます。年式が古い車や使用年数が長い車の場合は、車両保険の必要性も考慮し保険プランを選びましょう。
予算
保険料の支払いが無理なくできる範囲で、必要な補償を選びます。
家族構成
家族全員が運転する場合や同乗者が多い場合には、人身傷害補償保険や無保険車傷害特約があると安心です。
地域の特性
事故が多い地域や盗難が多い地域に住んでいる場合は、特定の特約を付けることをおすすめします。
上記の選び方をふまえたうえで、おすすめのプランをいくつか紹介します。オプションをは多くつければそれだけ補償は手厚くなりますが、保険料は高くなります。
本当に必要なオプションであるかどうかを熟考しましょう。
基本プラン
対人賠償保険:無制限
事故で他人を死亡させたり、怪我をさせたりした場合の賠償金をカバーします。
対物賠償保険:無制限
事故で他人の車や物を壊した場合の賠償金をカバーします。
標準プラン
対人賠償保険 | 無制限 |
対物賠償保険 | 無制限 |
人身傷害補償保険 | 3,000万円 事故で自分や同乗者が怪我をした場合の治療費や慰謝料をカバーします。 |
車両保険 | オプション 自分の車が事故や盗難で損害を受けた場合の修理費用や補償金をカバーします。 |
充実プラン
対人賠償保険 | 無制限 |
対物賠償保険 | 無制限 |
人身傷害補償保険 | 5,000万円 |
車両保険 | オプション |
弁護士費用特約 | オプション 交通事故の際に弁護士を依頼するための費用を補償します。 |
ロードサービス特約 | オプション 車が故障したり事故に遭った際のレッカー移動や修理などのサービスを提供します。 |
無保険車傷害特約 | オプション 相手方が保険に加入していない場合や、十分な補償を受けられない場合の自分や同乗者の治療費や慰謝料を補償します。 |
代車費用特約 | オプション 事故や故障で車が使えなくなった場合に、代車を借りるための費用を補償します。 |
まとめ
任意保険で十分な備えをすることは重要です。自分や同乗者がケガをしてしまったり、相手のものや自分の車を壊してしまったりした場合などは自賠責保険では補償されないからです。このような自動車事故による損害に備えるためにも、任意保険の加入が必要になります。
オプションは保険会社やプランによって異なる場合がありますので、保険加入時に自分のニーズに合った保険会社を選ぶことも重要なポイントといえるでしょう。