いま増えているカーディテイリングを5分で解説します。
カーディテイリングとは
カーディティーリングは、英語で Auto Detailing と言われており、日本語でいうカーディテイリング(Car Detailing)と同じ意味となります。
車の細部までキレイに仕上げる作業のことで、普段の洗車では取れない部分の洗浄やコーティングなどをおこなうことで、本来の色や艶を取り戻し、新車と同じ状態に近づけることが目的です。
ディテイリング業は日本国内において、日本標準職業分類に規定されていませんが、世界的にもオートアフターの基本的なサービスのひとつとなっています。
近年では、若者の車離れや新車販売の低迷、平均車齢が伸びている現状があり、長く同じ車に乗る人が増えています。そのような点から、カーディテイリングに注目が集まり、ガソリンスタンドやディーラーなどでもサービスを展開し始めています。
カーコーティングとカーディテイリングの違い
聞きなれた言葉にカーコーティングがあります。カーディテイリングとの違いを確認しておきましょう。
カーコーティング
主に車体を研磨し、仕上げにコーティングをおこなうことがカーコーティングです。小さなキズなどの修復も可能ですが、店舗によっては研磨作業をおこなわない場合もあります。
カーディテイリング
車両全体の見た目をキレイにすることがカーディテイリングです。車体のコーティングだけに留まらず、どのように仕上げたらその車本来の美しさを引き出すことができるかを考えながら、車1台、1台に合った施工をおこないます。
カーディテイリングの内容とは
その車に合った方法で、キレイに仕上げることが目的のカーディテイリングですが、作業内容にはどのようなことが含まれるのかを知っておきましょう。
洗車
洗車はカーディテーリングの代表的なメニューです。洗車は手洗いによって丁寧におこなわれます。高圧洗浄機やフォームガン、ディテーリングブラシなどを使って車体の表面だけでなくタイヤやホイールの内側、グリルの隙間など一般的な洗車では洗いにくいところまで徹底的に洗浄します。
また、専用の洗剤を使用して、グリスやピッチタールなどの油脂汚れ、雨染みなどの無機汚れなどをきれいに取り除きます。
磨き
ポリッシャー(研磨機)やバフパッド(研磨機に取り付けるボディに直接触れる部分)、コンパウンド(研磨剤)などの専用の道具を用いて塗装の表面を磨き、均一に整えます。小さな傷や紫外線によるくすみなどを磨くことで新車のような輝きを取り戻すことが可能となります。コーティング前には必須ともいえる大事な作業となります。塗装面だけでなくヘッドライトや窓ガラス、モールなども磨くことができます。
コーティング
車体や各パーツにコーティング剤を塗布することで車を保護します。水や汚れが付着しにくくなる効果があり、普段のお手入れが楽になります。磨きによってキレイになった車体であればより効果を発揮します。さまざまな種類のコーティングを紹介します。
- ・ボディガラスコーティング
- ・ウィンドウガラスコーティング
- ・ホイールコーティング
- ・ヘッドライトコーティング
- ・メッキモールコーティング
必要な部分だけをコーティングすることも可能です。
外装のリペア
外装の修理や補修をおこないます。補修では、部品の交換や板金塗装に比べて費用を抑えることができます。ホイールの傷、車体の小さな凹み、窓ガラスへの飛び石による傷などが代表的な補修となります。
ルームクリーニング
コーティングやリペアを含む車内の内装をクリーニングします。掃除機掛け、室内掃除、内張り掃除、マット掃除などがをおこないます。またシートクリーニングといった、座席のシミや汚れなどを専用の機器とクリーナーを使用してキレイに落とす作業が含まれる場合もあります。近年は、新型コロナウィルスによる観点から、除菌や殺菌をおこなうこともあります。
その他
プロテクションフィルム(ペイントプロテクションフィルム = PPF)
ボディを飛び石や傷などから守るためのフィルムとなっていて、塗装したコーティングのうえに透明なフィルムを貼ることを指します。車体の保護を目的としたものです。
ラッピング
ラッピングフィルムを貼ることによって車体を好みのカラーに変えることができるものです。飽きたら剥がしたり、また別の色に変えることも可能です。
以上のようにカーディテイリングでは、車の内外をまるごとキレイにするサービスがそろっています。希望するサービスだけをおこなってもらうこともできたり、店舗によっては、さまざまなメニューを取り揃えているところもあります。
今後のカーディテイリング業界
最初に解説したように、カーディテイリングは日本標準職業に分類されていないため、開業のために特別な資格は必要ないとされています。つまり、技術を身に付けることで誰でも開業できるといった特徴があります。
車業界は大きな変遷の時期を迎えており、世界中で自動運転技術の開発やガソリン車の規制などがおこなわれています。車体の汚れが少なくなったり、事故が減ったりする将来の中でも車がある限り必要とされる業種としてカーディテイリング業は増えていく傾向にあるでしょう。
まとめ
愛車を長くキレイに保つ手段として、多くの業種の人たちがカーディテイリングに注目しています。今後もサービスの広がりを見せるであろう業界ですが、専門的なプロに任せることが重要なポイントです。満足できる仕上がりは、知識と技術をもっているからこそできる仕事といえるからです。
カーディテイリングをするなら複数のホームページなどをみて、比較検討し見極めることをおすすめします。車をよりキレイに保つためのカーディテイリングは店舗によって仕上がりのクオリティが変わってくるからです。