プロが教える車用コーティング剤の選び方

車のコーティングにはどのようなコーティング剤があるのでしょうか?

車のコーティングとは

車のコーティングとは、塗装表面に特殊な液体を塗布することで外部から受けるさまざまな影響から車を保護するための処理のことを指します。

日常的に車は、強い日光からの紫外線や、雨、ホコリ、花粉、黄砂、傷などの外的な影響を受けていますが、コーティング施工をすることでそれらから車を守り、長くキレイな状態を維持するために有効な手段として考えられています。

近年は特に車の寿命が長いことから、カーコーティングによるメンテナンスの人気が高まっています。車のコーティングでおこなわれる手順をみていきましょう。

洗車・鉄粉除去

まずは洗車で車全体をキレイにしていきます。たっぷりの水と専用のシャンプー泡で丁寧に洗いながら汚れを落とします。洗車と同時に粘土などを使用し、鉄粉を取ったり、特殊な洗浄液で固着した油脂成分を除去することもあります。最後に水気と汚れを一緒に拭き取ります。

研磨・脱脂

塗装面が乾いたら、ボディを磨き上げていきます。洗車キズや汚れ、水垢、シミなどを除去して塗装面を滑らかに仕上げていきます。このような下地処理をおこなうことで、ボディコーティングの仕上がりに差が出ます。研磨が済んだら、ボディに残された磨きカスや除去しきれなかった塗装面の油脂分をクロスで拭き取ります。

コーティング剤の塗布

脱脂処理が終わったらコーティング剤を塗布、その後、焼き付けて完成です。塗布は、密閉した屋内で行う場合が多いです。これは、雨などの水分や埃がコーティング面に固着するのを防ぐためです。専用スポンジでムラなく塗り終えたら、硬化するまで乾燥させます。コーティングの種類や気温・湿度にもよりますが、一般的には12~48時間程で施工完了となります。

ワックスとコーティングの違い

ガソリンスタンドや洗車場でみかけることのあるワックスとコーティングの違いについて把握しておきましょう。

ワックス

主な成分として使用されているものに、カルナバロウがあります。塗装面に塗ることではっ水効果をもたらすと同時に車体のツヤを保ち、劣化を防ぐ効果があります。成分が持続する期間が比較的短く、繰り返し塗る必要があります。

コーティング

塗装の上に硬い層を形成するイメージです。ワックスよりも高い耐久性と持続性を発揮して車を保護することができます。

コーティングできる部分

コーティングは塗装されている車体部分だけでなく、以下のような箇所にも施すことが可能です。

ウィンドウガラスコーティング

フロントガラスへの施工です。撥水効果が向上し、雨天走行時の良好な視界確保が可能になることがあります。

ヘッドライトコーティング

プラスチック製のヘッドライトカバーに施工します。紫外線による黄ばみや、飛び石による傷などから守ることができます。

ホイールコーティング

さまざまな影響を大きく受けやすいホイールにコーティングすることで、ブレーキダストや鉄粉などの傷や汚れから保護することが可能です。

コーティングをするメリット

車にコーティングを施すメリットをみていきます。

車のツヤを維持

コーティングは車本体が外部から受けるダメージを軽減して、塗装を保護する役割があります。コーティングをすることで、車のツヤを長期間維持することが可能となり、見た目の劣化を遅らせることが可能です。

汚れが落ちやすい

コーティングによる膜でボディ表面がなめらかに滑りやすくなり、付着した汚れが洗車した際に落ちやすくなります。本来時間のかかる洗車作業を簡単に短時間で終わらせることができるのです。

小さなキズを防ぐ

車は走行中に砂や石が飛ぶことによって小さな傷ができやすいものです。コーティングを施していることで、それらから保護することができます。

雨ジミをつきにくくする

雨水にはミネラルや大気中の小さなホコリが含まれており、油分などと混ざると車体にシミができやすい状態となります。コーティングは、撥水効果があるためシミがつきにくくなり、キレイな状態を保つことができます。

色あせを防ぐ

強い日差しによる紫外線は、車の塗装は色あせします。コーティングはそのような紫外線による色あせから車を守ることもできます。

売却時の査定額アップ

コーティングして車の状態をきれいに保つことで、車を売る時の査定額が上がることがあります。なぜなら、コーティングによって色あせや小さなキズを防げるため、売買マーケットに出す前の磨き作業や清掃作業を省けるからです。コーティングしたことで査定額が上がり、結果としてコーティングの費用分以上に得をするかもしれません。

プロが教える車用コーティング剤の選び方

車のコーティングにはさまざまなメリットがあることがわかりました。それでは、車用コーティングにはどのような特徴と種類があり、プロはどんなコーティング剤を選ぶのかを紹介します。

ガラス系コーティング

ガラス、またはガラス繊維を含んだ素材によるコーティングとなっています。ガラス繊維の含有量によって耐久性や被膜効果が大きく異なります。

主に専門店で施工されるポリシラザンを原料とする高密度のガラスコーティングでは、ガラス質の硬い膜でボディを覆うことで、細かい汚れが付着しづらく長期間、車体の光沢が向上します。

ガラス系コーティングにはさまざまな種類があり、純粋なガラスコーティングとの違いに、フッ素やシリコン、油性分等の有機溶剤が含まれているものもあります。ワックスよりも持続性や耐久性が高い傾向にありますが、ガラスコーティングよりも持続期間が短いといった特徴があります。

ワックスとガラスコーティングの間といったイメージとなります。専門店での施工が一般的で、費用も高い傾向があります。

ポリマー系コーティング

石油由来、あるいは化学合成による化合物であるポリマーを使ったコーティングで、樹脂系コーティングともよばれています。

ポリマーは、家庭用のケミカル用品はもちろん、車用ワックスの原料となることも多い素材で、ワックス同様に自身でコーティングを施工することが可能です。他のボディコーティングに比べ施工が容易で、低コストで済ませられるメリットがあります。持続期間はワックスよりも若干長い3ヶ月〜半年です。

また熱や紫外線に弱いため環境によっては早く剥がれてしまう場合もあり、定期的な被膜のメンテナンスは必須となります。

フッ素系コーティング

フッ素とケイ素を原料にしたコーティングで比較的硬い被膜を形成することができます。フッ素系のコーティングはガラスコーティングよりも費用が安く手軽でといえますが、コーティングの被膜が柔らかいという特徴があります。キズがつきやすく、劣化しやすいという面もあります。

上記のようにコーティングには、さまざまな方法がありそれぞれに特徴が持続期間の違いがあることがわかります。持続期間が長く、耐久性の高いコーティングにおいては、自身でおこなうことは難しく、費用をかけて専門店に依頼する必要があります。

また一方で自身でできるコーティングは、手軽で安価な一方、耐久性に乏しく、持続期間が短くなってしまう傾向があるようです。

コーティングをする際の注意点

コーティングをした際に気を付けるポイントがあります。

洗車機の利用

コーティング後の洗車は可能であれば手洗いをおすすめします。洗車機では車を洗うブラシの素材によって、コーティング自体に傷をつけるおそれがあります。どうしても洗車機を利用する場合には、水洗いのみ、スポンジや布のブラシであること、を確認しましょう。洗車機のシャンプーは、成分がわからず、コーティングによる被膜を劣化させる可能性があります。

ワックスをかけない

コーティングの上にワックスをかけることは、被膜を劣化させてしまいます。コーティング後のメンテナンスは、水洗い洗車をメインとしましょう。目立つ汚れは中性のシャンプーを使うといいです。それでも取れない汚れやツヤが失われていると感じる場合は、専門店に相談することをおすすめします。

洗車後の自然乾燥

洗車後の自然乾燥は避けます。洗車後の拭き上げには、マイクロファイバータオルなどのやわらかい専用タオルを使い素早く拭き取ります。水滴はシミや水垢の原因となります。表面がガラス素材のコーティングの場合は特に、被膜と水が結合しやすい傾向があり、水垢として残ることがあります。

まとめ

車の状態や、どの程度の耐久性を求めるのかによって、コーティング剤を選ぶことがポイントといえそうです。またコーティングなどにかかる費用なども考慮する必要があります。